| 新規予備格付け |
東海労働金庫 第7回住宅ローン債権信託受益権 (発行予定総額206億円、2009年12月1日発行予定、2044年12月法定最終償還) 裏付け資産の種類:住宅ローン債権 |
| AAA | 優先受益権クラス1(発行予定額70億円、固定金利、劣後比率14.4%) |
| AAA | 優先受益権クラス2(発行予定額130億円、固定金利、劣後比率14.4%) |
| AAA | メザニン受益権(配当繰り延べ条件付き)(発行予定額6億円、固定金利、劣後比率14.4%) |
(2009年10月30日、東京=S&P)スタンダード&プアーズは本日、東海労働金庫 第7回住宅ローン債権信託受益権(以下「優先受益権およびメザニン受益権」)を、上記のとおり予備格付けした。本優先受益権およびメザニン受益権は、東海労働金庫(以下「東海労金」)が住友信託銀行に信託譲渡した住宅ローン債権により裏付けられる。本案件は、東海労金にとっては7回目の住宅ローン債権の証券化案件である。
東海労金による今回の住宅ローン債権の証券化は、全期間固定金利の住宅ローンと当初10年間固定金利の住宅ローンを裏付け資産としている。固定金利の信託受益権を発行することでALMリスク(資金の調達と運用期間のミスマッチにより生じる金利リスク)をコントロールするのが、目的である。
当該予備格付けは、1)優先受益権については予定配当が全額遅滞なく行われ、かつ2044年12月の法定最終償還日までに元本が全額償還される可能性について、2)メザニン受益権については予定配当および元本が2044年12月の法定最終償還日までに全額償還される可能性について、それぞれ示唆している。また、予備格付けは2009年10月30日現在の情報に基づいており、今後入手する情報によっては最終的に異なる格付けが付与される可能性がある。最終的な格付けは、本優先受益権およびメザニン受益権の発行金額と発行条件が確定し、最終的な案件の仕組み、契約書および法律意見書を含むすべての格付け分析が終了した段階で付与される。
上記信託受益権の予備格付けは、主として以下の要因に基づいている。
- 住宅ローン債権プールの属性が良好である。
- 住宅ローン債権の信用リスクおよびネガティブキャリー・リスクをカバーするのに十分な超過担保が設定される。また、優先受益権にとっての超過担保にはメザニン受益権も含まれる(優先受益権には、住宅ローン債権元本の約16.9%に相当する超過担保が設定される)。
- コミングリング・リスクに対応するため、回収予定金額の前払いが実施される。
- 住宅ローン債権プールが全期間固定金利のローンと当初10年間固定金利のローンで構成されており、優先受益権およびメザニン受益権の配当が固定金利であることから、金利のミスマッチ・リスクが小さい。
- 余剰金利が貸倒債権の補填(デフォルト・トラップ)と、優先受益権およびメザニン受益権の元本償還に充当できる。
- デフォルト・トラップの対象となったデフォルト債権は、劣後受益者に現状有姿交付されるが、一定事由の発生後は、現状有姿交付は停止され、デフォルト債権からの回収を見込める。
- 一時的な金利払い不足に対して回収元本が充当できる仕組みになっている。
- 早期償還事由が設定されており、発動された場合には、余剰金利のすべてが優先受益権およびメザニン受益権の元本償還に充当される(ターボ償還)。
- 相殺リスクは毎月モニタリングされ、一定の事由が発生した場合には追加信託が行われる仕組みとなっている。
- バックアップ・サービサー選定事由の設定により、当該選定事由が発生した場合には、受託者である住友信託銀行がバックアップ・サービシング契約を締結することができる。また、受託者はサービサー・オブ・ラストリゾートの役割を担っている。
- 住宅ローンは東海3県(愛知、岐阜、三重)に集中しているが、これらの地域では経済活動の多様性が確保されており、集中が懸念要因とはならない。
- クロージング時点で十分な現金準備金が信託に積み立てられ、この準備金により流動性リスクと対抗要件具備に必要な費用がカバーされる。
≪オリジネーターの概要≫
東海労働金庫は、2000年10月に愛知・岐阜・三重の3つの労働金庫が合併して誕生した。2009年3月期末の預金量は1兆2,667億円、融資額は9,175億円、団体会員数は3,399団体、店舗数は45店舗、自己資本比率は10.16%である。同金庫は名古屋地区を基盤エリアとしており、優良な顧客基盤を背景に業績を伸ばしている。東海労金の住宅ローン残高は、東海地域に本店を置く金融機関の中で最大であり、大手地方銀行と同レベルの規模である。労働金庫は事業性資金の貸し付けを行っておらず、運用の80%以上を住宅ローンが占めるリテール金融機関として営業を展開している。
劣後比率の算出方法は、以下のとおり。なお、複数のクラスに同じ予備格付けを付与する場合は、最も下位のクラスの劣後比率を表示している。 劣後比率:1-(A+B)/(C-D-E) A:格付け対象債務および同等の優先順位の債務 B:格付け対象債務より優先される債務 C:裏付け資産(現金を含む) D:流動性補完のための資産 E:優先劣後構造を持たない債務(売主持ち分など) ただし、マスタートラスト・スキームの場合は、同シリーズ内で上記の計算を行う。 |
<関連リポート>
「格付け規準:居住用住宅ローン証券化の格付け分析の手法と想定」 (2007年6月27日発表)
本案件の詳細については、「プリセール・リポート」をご参照ください。プリセール・リポートは、S&Pの日本語情報サービス商品と日本語ウェブサイトに本日、掲載します。情報商品のお問い合わせは営業・クライアントサービス(電話03-4550-8711、Eメール:clientservices_japan@standardandpoors.com)まで。関連リポートもS&Pの日本語情報サービス商品と日本語ウェブサイトに掲載されています。
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