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S&P、米上院で格付け機関の役割と最近の格付け変更について証言

掲載日:    Sep 27, 2007 23:00 JST
メディア・コンタクト: 成松恭多、東京 電話03-4550-8411

スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズのエクゼクティブ・バイス・プレジデント、ヴィッキー・ティルマンは26日、米上院銀行住宅都市委員会で証言し、資本市場における格付けの役割、信用力評価での優れた実績、透明性確保に向けた諸策と分析とプロセスの強化継続を強調した。また、サブプライム市場におけるスタンダード&プアーズの役割について、誤解が広がっているとも述べた。

ティルマンは証言のなかで、「スタンダード&プアーズをはじめとする格付け機関が金融市場で果たす役割に加えて、その役割を果たすためにスタンダード&プアーズが厳格さをもって臨んでいること、さらに信用力に関する不偏の意見を述べてきた実績全般について、明確にすることが重要だ」と強調した。また、「スタンダード&プアーズの評判はスタンダード&プアーズの事業そのものであり、問題に直面すれば耳を傾け、学び、改善する。サブプライム住宅ローン分野における最近の困難な状況からは教訓を得ている。状況が変化しつつあるなか、スタンダード&プアーズの格付けとそのベースとなっている各種の前提となる想定が、分析的に健全なものであるようさまざまな手段を講じている」とも述べた。さらに、スタンダード&プアーズの分析論が世界で最も優れたものとなるよう全力を尽くすとともに、サブプライム市場に影響を及ぼす事態の推移に関する調査面で委員会に協力すると述べた。

以下、ティルマンの証言の要点である。

格付け機関の役割

信用格付けとは、パフォーマンスを約束するものではなく、デフォルトのリスクに関する評価である。信用格付けが取り扱う問題は、格付け対象の証券がデフォルトにいたる蓋然性のみであり、それ以外何もない。証券に格付けを付与する際には、その証券が返済されることを「保証」するのではない。反対に、その証券のうち何本かはデフォルトに至る可能性があることを意味している。
スタンダード&プアーズは30年にわたって住宅ローン担保証券(RMBS)に格付けを付与しており、業界でトップクラスの信用力評価のプロセスとモデルを開発している。その結果、RMBSの信用力評価においては優れた実績を残している。過去30年間で「トリプルA」の格付けを付与した案件のうち、デフォルトに至ったのは0.04%である。投資適格級と言われる格付け水準の下限に当たる「トリプルB格」ですら、デフォルト率は1%をわずかに上回る程度である。

パフォーマンスの向上と透明性確保に向けた努力

スタンダード&プアーズは、格付け規準の強化と格付け見直し頻度の高度化、分析モデルの修正、分析の枠組みを強化することを目的に行った最近の買収、例えば入手できるデータの質と量の向上など、改善の余地がある分野を特定することにより、分析論とプロセスの強化に向けた作業を続けている。

スタンダード&プアーズの方針と手順は、アナリストの報酬が格付けを付与する案件数に基づかないこと、アナリストが格付け手数料の交渉にかかわらないことを規定している。このような管理項目は、証券監督者国際機構(IOSCO)の行動規範をモデルに作成された、スタンダード&プアーズの行動規範に盛り込まれている。すべての従業員はこの行動規範に関する研修を受講しており、行動規範の遵守を誓約する義務がある。

スタンダード&プアーズは厳正な分析を重視しており、収入をそれに優先させることはない。格付け規準を満たさない案件への格付け付与を拒否するという事実がこのことを物語っている。

格付けアクションとビジネスモデルに関する一般的な誤解

スタンダード&プアーズは、サブプライム問題に対して早い段階から、しかも頻繁に意見を表明し、対応してきた。RMBS案件の格下げをはじめ、より迅速にアクションを起こしており、リスクの高まりを反映すべく分析を更新している。
また、他の大手格付け機関と同様、スタンダード&プアーズも「発行体からの手数料の受領」モデルを採用しているが、このことからから生じうる利益相反が生じないよう、断固たる措置を講じている。委員会も周知の通り、この問題は2006年法案の検討中に議会で徹底的に議論された。

「発行体からの手数料の受領」モデルでは、すべての投資家がスタンダード&プアーズの格付けをリアルタイムで入手できることから、市場により高い透明性を高めることに役に立っている。情報購読者負担のモデルとは異なり、発行体負担のモデルでは、格付けが幅広く市場の厳しい目に日々さらされている。

ティルマンの証言のテキストは、スタンダード&プアーズの英文ウェブサイト(http://www.standardandpoors.com)に掲載されています。トップページからS&P's Views on Subprime and Related Mortgage Markets をクリックしてください。