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格付けポリシー・規制関連

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金融庁のバーゼルII規制に関連して格付け先発行体リストを公表

掲載日:    Apr 08, 2007 23:00 JST
アナリスト: 山岡隆正、東京 電話03-4550-8719 三次啓之、東京 電話03-4550-8721
石田俊也(銀行・投資家からの照会担当)、東京 電話03-4550-8683
清水健(発行体からの照会担当)、東京 電話03-4550-8682

金融庁は3月23日、非依頼格付けに関するQ&Aを公表した。金融庁の規制によると、バーゼルIIにおける標準的手法においては、国内銀行は原則として依頼格付けしか用いることができない。

国内市場では依頼格付けと非依頼格付けの両方が信用リスク管理のために広く用いられており、多くの市場参加者は、もはや依頼格付けと非依頼格付けを区別していない。このように、銀行のバーゼルIIにおいても依頼格付けと非依頼格付けの両方が用いられることがより適切であるとスタンダード&プアーズは考えている。

しかしながら、バーセルIIの標準的手法において邦銀が依頼格付けしか使用を許されないことから、スタンダード&プアーズは、格付けを付与している日本法人のリストに依頼・非依頼の区別を記したものを日本語ウェブサイトに掲載した(掲載場所は文末に記載)。このリストによって、邦銀が日本におけるバーゼルII規制に対応する上での負担が軽減されることを期待するものである。

スタンダード&プアーズは、依頼格付けと非依頼格付けの区別を求める一部市場参加者のニーズに応じるため、2003年以来、非依頼――英語では「unsolicited」とも呼んでいる――の発行体にかかる公表物にディスクレーマーを付すことでその区別を明らかにしている。今回、発行体リストを公表したのは、国内標準的手法採用行等の一部格付け利用者が、こうした依頼の有無の情報を収集することの便宜を図るものであり、発行体リストは個々の日本法人にかかるスタンダード&プアーズの公表物にディスクレーマーが付されているかどうかを示している。我々がディスクレーマーを付与する非依頼発行体格付けの範囲は、金融庁の非依頼格付けの定義と同じ考え方に立つものであるとスタンダード&プアーズは認識している。

非依頼格付けの価値

非依頼格付けは信用市場にとって有用である。非依頼格付けがなければ、格付機関による格付けのカバレッジはより狭いものとなり、債権者がそのポートフォリオに含まれる債務者の多くについて格付けを利用することは難しくなる。また、発行体は、自分に対して比較的優位な見方をする格付機関にだけ格付けを依頼しようとするかもしれず、そのような場合、より多くの格付機関が信用力に関する意見を提供することが債権者にとって有用である。

日本の上場企業の情報開示は過去十年で大きく改善し、適切な信用格付け分析を行うのに十分な水準に達しているとスタンダード&プアーズは考えている。また、スタンダード&プアーズは、非依頼の発行体格付けを付与している日本企業の多くと分析のための相対のコミュニケーションを持つようにしている。スタンダード&プアーズは、情報が十分に入手でき、依頼格付けにおける分析のクオリティ・手法に見合うだけの格付け意見を構築できる場合に限って非依頼格付けを付与することをポリシーとしている。

非依頼格付けに関するスタンダード&プアーズの現行ポリシー

スタンダード&プアーズの現行のポリシーは、非依頼格付けにかかるリポートやリリースに以下のディスクレーマーを付するというものである。

「この格付けはスタンダード&プアーズが自主的に付与したものであり、格付け対象企業の経営陣が格付けプロセスに関与せず、 公開情報のみに基づいている場合があります。格付けの決定とリポートの作成にあたっては、スタンダード&プアーズが信頼できると判断した情報を 使用していますが、スタンダード&プアーズがそれらの情報について正確性、妥当性、完全性を保証するものではありません。 格付けはあくまでもスタンダード&プアーズの意見を表明したものであり、事実の記述や証券の購入、売却、保持の推奨ではありません。 スタンダード&プアーズが提供している他の分析サービスは、格付けの決定やリポートの作成にあたって入手しえなかった情報に基づいている場合があります。」

上記のディスクレーマーを付している発行体格付けの範囲は、金融庁の非依頼格付けの定義と同じ考え方に立つものであるとスタンダード&プアーズは認識している。上記のディスクレーマーは、発行体が格付けプロセスに参加していない格付けに付すだけでなく、スタンダード&プアーズが自主的に付与した格付けであれば、発行体が格付けプロセスに参加していても付す。

この非依頼格付けのディスクレーマーはリポートやリリースに記載されるものであって、格付けリストの形では入手不可能であったため、邦銀が金融庁の規制に対応するための負担を軽減するため、今回、日本法人に関してこれをリストの形で提供することとした。このリストは定期的に更新する予定である。ただし、更新の頻度は市場のニーズを確認した上で追って決定する。

海外の格付けについても、スタンダード&プアーズの情報商品やウェブサイトにおける開示を向上させ、依頼の有無を、リポートやリリースにおけるディスクレーマーでの開示に加え、リストの形で提供することを検討している。これが実施されれば、邦銀がバーゼルIIにおいて海外の格付けを利用することも容易になるだろう。

発行体格付けと個別債務格付け

発行体格付けが依頼に基づくものであれば、当該発行体の債務にかかる個別債務格付けもすべて依頼に基づくものと認識するのがスタンダード&プアーズのグローバルなポリシーである。

スタンダード&プアーズのグローバルなポリシーとして、個別債務格付けを公表する場合には、その公表以前に必ず当該発行体に対する発行体格付けを公表することとしている(ただし、第三者に保証された債務以外に格付け対象債務を持たない発行体は除く)。従って、発行体格付けなしで個別債務格付けだけが公表されるという状況は原則としてありえない。

*発行体リスト「スタンダード&プアーズ 格付け先国内発行体一覧」は日本語ウェブサイト(www.standardandpoors.co.jp)の「信用格付け」のなかの「格付けポリシー・規制関連」に掲載されています。