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格付けポリシー・規制関連

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バーゼルIIに関連して証券化案件の情報開示方法を公表

掲載日:    Oct 02, 2006 09:00 JST
アナリスト: 斉藤広美、東京 電話03-4550-8786 石田俊也(インベスター・リレーションズ)、東京 電話03-4550-8683

バーゼルIIの日本国内での適用に関して金融庁が発表した『本邦における証券化取引に対する適格格付の公表要件』の内容が、パブリック・コメント手続きを経て7月28日に確定した。同公表要件には、証券化案件の格付けがバーゼルIIの国内での運用において適格と見なされる上で開示が必要な案件情報として、12項目が定められている。9月30日までに発行された案件は「既存の証券化エクスポージャー」として、一部情報が開示推奨項目にとどまる一方、10月1日以降に発行される日本の証券化案件では、推奨項目である「利率」以外の全11項目が開示必要項目となる。

これを受けてスタンダード&プアーズでは、今後、12項目のうち「リリースの有無」と「格付け変更の際の理由」を除いた新規格付け付与時の公表要件項目--案件名、格付け、発行金額、通貨、裏付け資産の種類、劣後比率、発行日または発行月(もしくは格付け付与日または格付け付与月)、法定最終償還日または法定最終償還月、クーポン・タイプ(固定/変動)、利率--のうち、公表されるものについては、格付け付与時の日本語プレス・リリースの冒頭に、添付資料のような形で記載する。

また10月1日以降に日本語プレス・リリースで公表される証券化案件は、格付けリストとして日本語ウェブサイト(www.standardandpoors.co.jp)に一覧を掲載する。同格付けリストには、公表要件の各項目の内容、もしくは公表要件の各項目がプレス・リリースで開示されているかどうかを、併せて記載する。同格付けリストは月末時点の情報をもとに月初に更新されるため、10月中に格付けを付与した案件のリストは11月初めに掲載される予定である。

9月30日までに公表された案件に関しても、開示推奨項目を除く公表要件--案件名、格付け、発行金額、通貨、裏付け資産の種類、法定最終償還月--を記載した格付けリストを、日本語ウェブサイトに掲載している。この格付けリストも引き続き、月末時点の情報をもとに月初に更新する予定である。

金融庁の『本邦における証券化取引に対する適格格付の公表要件』には、個別の案件情報に加え、格付け会社の「格付け規準」と「格付け推移行列」の公表が含まれている。スタンダード&プアーズは、英文ウェブサイト(www.standardandpoors.com)および日本語ウェブサイトに格付け規準を掲載している。また、日本語ウェブサイトの格付けリストに格付けが掲載されている証券化案件はすべて、格付け推移行列の分析に用いられている。グローバル・ベースの格付け推移行列は従来、英文ウェブサイトで発表されているが、本邦ベースの格付け推移行列も2007年3月までに公表する予定である。

スタンダード&プアーズは、格付けの付与およびサーベイランスの過程において提供された情報の正確性および完全性については、発行体とその弁護士、会計士、その他の専門家に依拠している。

<添付資料:プレス・リリース例> *利率、劣後比率など、架空の案件

S&P、案件Xに格付け

新規格付け
案件X 優先受益権
(発行総額100億円、2006年10月2日発行、2012年9月法定最終償還)
  裏付け資産の種類:キャッシング債権
AAA クラスA(発行額77億円、固定金利、利率1.0%/年、劣後比率33.0%)
A クラスB(発行額15億円、変動金利、利率1カ月Libor+1.0%/年、劣後比率20.0%)
BBB

クラスC(発行額8億円、変動金利、利率1カ月Libor+1.5%/年、劣後比率13.0%)

(2006年10月2日、東京=S&P)スタンダード&プアーズは本日、案件Xを上記の通り、格付けした。キャッシング債権は信託銀行に信託譲渡される。これを裏付け資産とする優先受益権クラスA、クラスB、クラスCが本件格付けの対象である。

当該格付けは、利払いが全額遅延なく行われ、かつ法定最終償還期日までに元本が全額償還される可能性について示唆するものである。

当該格付けは、主として以下の要因に基づいている。

  • 裏付け資産の信用リスクなどをカバーする十分な超過担保が設定されている。
  • コミングリング・リスクをカバーするための回収金の前払いがなされている。
  • サービサー交代事由が設定されており、サービサー交代時の流動性を補完する十分な現金準備金が案件開始時において積み立てられる。
  • 信託債権の余剰金利が貸し倒れロスを補完する仕組みになっている(デフォルト・トラップ)。
  • 裏付け資産と格付け対象債務の金利リスクをヘッジするために、発行主体と適格なスワップ・カウンターパーティとの間で金利スワップ契約が締結されている。
  • 早期償還事由が設定されており、事由発生時には元本償還方法がターボ償還に変更される。

  劣後比率の基本的な算出方針は以下の通り。
     劣後比率:1-(A+B)/(C-D-E)
         A:格付け対象債務および同等の優先順位の債務
         B:格付け対象債務より優先される債務
         C:裏付け資産(現金を含む)
         D:流動性補完のための資産
         E:優先劣後構造を持たない債務(売主持ち分など)

   ただし、マスタートラスト・スキームの場合は、同シリーズ内で上記の計算を行う。

 

参考リポートおよびプレス・リリース
2006年4月26日付リポート「『本邦における証券化取引に対する適格格付の公表要件』(案)について
―スタンダード&プアーズ・レーティング・サービシズの意見」
2006年8月3日付プレス・リリース「バーゼルIIに関連して証券化案件の情報開示方法を変更」