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日本の非依頼格付け先70社の格付けを取り下げへ
--代わってグローバル比較により焦点を当てた分析を強化

掲載日:    Dec 19, 2008 16:20 JST
三次啓之、東京 電話 03-4550-8721

(2008年12月19日、東京=S&P)スタンダード&プアーズは、日本において自主的に付与している事業会社と金融機関70社の発行体格付けと既存の債券格付けを来年4月半ばをめどに取り下げ、今後は基本的に依頼に基づかない格付けを付与しない方針を決めた。これに代わって、スタンダード&プアーズは、今後、海外企業や海外の産業動向、日本企業と海外企業との比較といったグローバルな視点を盛り込んだ分析サービスを一層強化する考えである。

この決定を踏まえ、本日以降、非依頼格付け先企業が発行する長期優先債券に対するスタンダード&プアーズの自主的な格付け付与を停止する。なお、債務保証、証券化等で、その信用力が非依頼格付け先企業の信用力に依存する案件がある場合には、当該企業の発行体格付けは取り下げない。こうしたケースに該当するのは、旭化成(A/安定的/--)と横浜銀行(A/安定的/--)の2社である。また、格付けを取り下げる4月半ばまで、70社の発行体格付けと既存の債券格付けのモニタリングは継続する。70社の非依頼格付けの取り下げにより、日本でのカバレッジは、スタンダード&プアーズが格付け業務を行う他のほとんどの国同様、依頼格付けが基本となる。

非依頼格付けは、1996年に「pi格付け(公開情報に基づく格付け)」という形で導入されて以来、スタンダード&プアーズの格付けを取得していない主要な国内発行体の信用力水準をグローバルな尺度で示してきたという点で、一定の貢献を果たしたと考えている。ただ、日本では金融機関が新BIS規制(バーゼルII)の標準的手法に基づき参照する外部格付けが依頼格付けに制限されていることから、非依頼格付けの実用性が従来に比べて低下していることも、今回の決定の背景にある。

一方、昨今の金融市場の混乱を通して、日本企業を取り巻く事業環境がスタンダード&プアーズの想像以上にグローバルな金融・経済情勢とリンクしていることがより鮮明になった。日本企業の欧米や新興国市場での事業規模が拡大しているなか、スタンダード&プアーズは、これら企業の信用力を国際比較するニーズは今後も一層高まるとみており、ローカルな視点とグローバルな視点を融合させたスタンダード&プアーズ独自の分析を提供していくことの価値は大きいと考える。スタンダード&プアーズは、今後、グローバルな業界分析手法にローカルな視点を盛り込んだ業界別信用分析手法をシリーズ化し、拡充して発表するとともに、個別企業の分析リポートの中で新興国も含めた海外市場の業界動向や海外同業他社との比較をさらに強化したり、海外の主要企業や業界リポートの翻訳を増やす方針である。

なお、今回の日本における方針の変更は、スタンダード&プアーズの他の地域での依頼に基づかない格付けに関する方針を変更するものではない。

*文中の発行体格付けは「長期/長期格付けのアウトルック/短期」で表示。
格付けを商業目的でスタンダード&プアーズの有料情報サービスに類似したデータベースに蓄積したり、自動的に配信することを禁止します。