(2008年4月11日、東京=S&P)スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(スタンダード&プアーズ)は2008年2月7日に発表した格付けと透明性の強化に関する施策の実施状況を明らかにしました。今回の発表はスタンダード&プアーズが今後も公表していく施策の進捗状況に関する一連の情報提供の最初のものです。
スタンダード&プアーズ社長のデブン・シャーマは「われわれは2月に独立性の確保、格付け業務の強化と透明性の向上を目的として発表した施策を着実に実行している。これまでの成果は非常に重要な第一歩であり、今後も引き続き市場関係者、政府関係者と協力しながら発表した施策、あるいは追加的な施策を実現していきたい。われわれは資本市場の安定と透明性の向上に協力していくつもりであり、われわれの施策が信用格付けに対する一層の信頼の回復をもたらすものと信じている」と語りました。
以下のものは既に実施している施策です。
- 新規RMBS(住宅ローン担保債券)案件に関し、発行体からローンの質に関する追加的な情報の提供の要請
- リスク監視委員会の新設
- アナリストの担当替え制度の導入
「これらの施策は市場ならびにわれわれの格付け業務およびその手法に関する透明性を一層向上させるという考えに基づいており、市場参加者がスタンダード&プアーズの格付け意見に対し、独自の見解を持てるようにすることを目指している」
施策の進捗状況
主要な項目別の施策の実施状況は下記の通りです。
分析: スタンダード&プアーズは格付けモデル、格付け付与過程、アナリストの能力を最高水準に保ち、格付けの前提についての透明性を向上させながら、先進的な金融商品にも対応できる体制を整えます。
- モデルの質を管理する担当者の採用と同部門のスタッフの採用
- ストラクチャード・ファイナンスのサベーランス作業へ追加的なローンの質に関するデータの反映させる手順の確立
- アナリストの必須受講研修の25%増加。アナリスト認証制度の導入に向け第三者協力者の選定
- 信用リスク以外の要因(価格変動、流動性、回収、相関等)を格付けに反映するための意見聴取文書の策定
ガバナンス(管理体制): 既存のスタンダード&プアーズのガバナンス方針・制度をベースに格付けの独立性と投資家からの信頼性を維持するために、格付け作業の厳正性のさらなる強化、ガバナンスの実施状況に関する透明性の向上を図るための手段を講じます。
- オンブスマン・オフィスの設置。年末をめどに候補者を選定中。
- 全社的リスク管理機能と委員会の設置
- 主担当アナリストの交替方針の確立
- 退職したアナリストが担当していた発行体で働くようになった場合、そのアナリストが担当していた格付けを「再点検」するための枠組みの設定
- 方針管理委員会による新たな格付け方針と手順の開発と承認
- スタンダード&プアーズの格付けのガバナンス(管理体制)、コンプライアンス体制に関するマグロウヒル社取締役会傘下にある監査委員会との定期的な見直しの実施
情報: スタンダード&プアーズは格付け過程と格付けの前提条件に変更をもたらす可能性があるリスクに関する透明性の一層の向上を図っています。この面では以下の施策に着手しています。
- 2008年5月1日以降の案件に関して発行体は月次でローンの水準に関する情報の提供を要求するという方針を3月25日に発表
- 最初に発表される個々の案件の分析リポートの中で感応度分析に関するセクションを新設
- 事務管理、手順をベースにオリジネーターの全般的ランキングを付与する基準を新設
教育: スタンダード&プアーズは市場参加者に対し信用格付けの理解を深めるための広範な教育プログラムを実施します。市場参加者に信用格付けを適切に利用していただくことを目的としています。
- 格付けに関する業界横断的な最善の手法と規制関係者の要求事項の実施を目標に、他のNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization、全国的に認知された統計格付け機関)と共同で作られたワーキンググループに参加
- 米国証券化フォーラムと証券化案件にかかるディスクロージャーの業界基準の開発
- 新たに設置するスタンダード&プアーズのアドバイザリー委員会の憲章とメンバーの選定
- 業種や種類を横断的に分析するデータや分析リポートの継続的な発行
スタンダード&プアーズの諸施策の進捗状況に関するより詳細な情報については、ウェブサイトをご参照下さい。
http://www.spnewactions.com
本リリースは2008年4月10日、米国より発信された英語版プレス・リリース「S&P Reports Progress on Efforts to Enhance Ratings and Transparency」を翻訳したものです。
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