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米サブプライムRMBS 1,413件を格下げ
2005年第4四半期-2006年第4四半期発行の第一順位抵当付き案件

掲載日:    Oct 21, 2007 23:00 JST
アナリスト: アダム・テンプキン (メディア・コンタクト)、ニューヨーク 電話(1) 212-438-7530

スタンダード&プアーズは19日付で、2005年第4四半期から2006年第4四半期までの間に発行された第一順位抵当付き米国サブプライム住宅ローン担保証券(RMBS)1,413件を格下げした。発行時の額面金額で220.2億ドル、同期間にスタンダード&プアーズが格付けを付与した第一順位抵当付きサブプライムRMBS(発行総額5,544億ドル)の4%に相当する。今回の格下げと、以前に発表した格下げを合わせると、合計で1,671件の第一順位抵当付きサブプライムRMBSが格下げとなった。これは額面金額で248億ドル、同期間にスタンダード&プアーズが格付けを付与した第一順位抵当付きサブプライムRMBS(発行総額5,544億ドル)の4.5%に相当する。スタンダード&プアーズは同時に、同期間に発行された第一順位付きサブプライムRMBSのうち、発行時の額面金額で5,316億ドル相当分の格付けを据え置きとした。

今回格下げとなった1,413件の証券の約47%が「トリプルB格」以下であった。一方、「トリプルA」の証券で格付けが引き下げられたのは15件で、これは格下げとなった証券全体の約0.01%、金額ベースでは1.1%に相当する。「トリプルA」から「ダブルA」未満への格下げはなかった。

今回の格下げは、最新のデータに基づき、1)裏付けとなっている住宅ローンにさらに延滞と損失が発生する、2)その結果、既存および予測される今後の損失により信用補完が低下する、3)住宅価額が引き続き下落する--と予測されることを受けたものである。

累積損失率はこれまでのところ低水準にとどまっているものの、2007年7月の調査以降、上昇しており、今後もさらに上昇するとみている。2007年9月に入手した最新データによると、累積損失率は2007年7月時点の29ベーシス・ポイント(bp、0.29%)から69bp(0.69%)へと、138%上昇している。

2007年9月のデータによると、延滞全体と、延滞の中でも特に深刻なものとが増加している。「特に深刻なもの」とは、1)支払いが90日以上延滞している、2)物件が差し押さえられている、3)物件をサービサーが保有している--のいずれかに該当する場合をさす。2005年第4四半期から2006年第4四半期までの間に発行された第一順位抵当付き米国サブプライムRMBSの全証券について、延滞率は全体で平均21.43%、延滞の中でも特に深刻なものの比率は平均14.17%である。一方、格下げとなった証券については、全体の延滞率が平均23.33%、特に深刻なものの比率は15.73%であった。

格下げされたRMBSは特に損失増加の影響を受けやすいとみられる。それは、裏付けしているローンの60-70%で、近い将来に何らかの支払額の変更がなされることになっているためである。そのほとんどは2/1金利調整住宅ローンで、当初の低固定金利期間が経過して金利変動段階に入っており、さらに、通常は最大となる最初の金利リセットをすでに終了している。業界にはサブプライムの借り手に対する貸し付けが増加するとみる声もあるが、1)金利調整ローンの金利条件をリセットしたためにローンの支払いが増加した、および2)変動金利あるいは固定金利のローンで、利払いのみの期間が終了し、元本の返済が始まった--借り手については、損失が増大すると考えている。

スタンダード&プアーズは、米国住宅市場で住宅価格の低下が続くと考えている。物件価額はピークだった2006年春から平均で11%下落して底値を付けた後に、2008年遅くになって回復に転じると予測している。住宅価格の下落が続くと、サブプライムRMBSには追加のストレスとなろう。

格付け見直しの一環として、2005年下期にクローズしたローンのデフォルト時の損失率は40%台、2006年中にクローズしたローンの損失率は45%台を想定した。2007年7月の見直しでは、2006年にクローズしたローンの損失率を40%と想定したが、この想定を、最新のデータと住宅価額の下落予測に基づいて引き上げた。

スタンダード&プアーズは、今回格下げとなったRMBSにエクスポージャーのある、資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)をグローバル・ベースで確認した。その結果、今回の格付け変更により影響を受けるABCPはないことを確認した。

また、スタンダード&プアーズは、ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)およびストラクチャード・インベストメント・ビークル・ライト(SIV-lite)についても、2005年第4四半期から2006年第4四半期の間に発行された米RMBSへのエクスポージャーの有無をグローバル・ベースで確認した。その結果、2社のSIV-liteが今回格付け変更された8トランシェの米RMBSに対するエクスポージャーを抱えていることが判明した。また、SIVについては、これら米RMBSクラスに対してエクスポージャーを抱えているところはなかった。しかし、今回の格付けアクションの対象となった米RMBSへのエクスポージャーがあること自体が、こうしたSIVやSIV-liteに悪影響を及ぼすことはないと思われる。

スタンダード&プアーズは現在、格下げの対象となった米RMBSに対するエクスポージャーを抱える債務担保証券(CDO)案件の見直しも行っており、必要であれば、数日以内に格付けアクションが検討される予定である。

 

*本プレス・リリースは、2007年10月19日付でニューヨークから発信された英文プレス・リリース「Ratings Lowered on 1,413 U.S. RMBS Classes Backed By Subprime Mortgage Loans from the 4Q2005 – 4Q2006」の翻訳です。英文リポートは英語情報サービス商品である「Ratings Direct」および英文ウェブサイトに掲載しています。