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国内大手行の海外リスク資産に関するリポートを発表

掲載日:    Jun 04, 2008 10:55 JST
根本直子、東京 電話03-4550-8720
吉澤亮二、東京 電話03-4550-8453
吉田百合、東京 電話03-4550-8581

(2008年6月4日、東京=S&P)スタンダード&プアーズは本日、リポート「国内大手行の海外リスク資産--信用力への影響は現状限定的も、景気後退の影響に注意が必要」を発表した。国内大手行は2008年3月期の決算発表で、海外の証券化資産の保有状況について従来より詳しい情報を開示した。開示内容には特に新たな懸念材料は見受けられず、米サブプライム・ローン関連の資産の削減がさらに進められているとともに、引当率も海外大手金融機関と比べて遜色ないことが確認された。また、その他の証券化資産やレバレッジドローンなどについても海外大手金融機関との比較で保有高が小さく、今後、損失が発生するとしても収益を大きく圧迫するほどの影響はないとみている。ただし、今後の海外の景気や企業のデフォルト率、地価の動向が与える影響には引き続き注意が必要と考えている。

大手8行グループ(大手6行グループとあおぞら銀行、新生銀行)の2008年3月期のサブプライムローン関連の損失(評価損を含む)は計約1兆2,000億円で、2007年9月中間期末の修正総株主資本合計の5%に相当する。個別に見ると差が大きいものの、海外の大手投資銀行(9社の同比率平均45%)に比べれば、いずれも影響は小さい。また、国内大手行の2008年3月末のサブプライムローン関連エクスポージャーは合計で約2,700億円と2007年12月末時点からさらに減少した。取得原価に対する償却・引当率も、単純比較はできないものの海外の金融機関に比べて総じて高く、遜色なく処理が進捗していることがうかがえる。サブプライムローンを裏付け資産とするRMBSについてもほぼ同様の傾向があった。今後、こうした証券の価格が下落して追加損失が発生するとしても、その影響は限定的といえるだろう。

サブプライムローン関連資産の損失処理はおおむね山を越えたといえる一方、その他の海外証券化資産やレバレッジドローンについては追加損失が発生する可能性がある。ただし、各行の保有額は海外の金融機関に比べると小さい。サブプライムローン関連を含めたリスク性資産のエクスポージャーを修正総資本との対比でみてみると、海外の大手金融機関が60%から400%であるのに対し、大手行(リスク性資産の保有額が限定的であるりそなHDと中央三井トラストHDを除いた6行グループ)の平均は28%である。こうしたリスク性資産は、一段の価格下落が生じる可能性が高いが、原資産の内容や過去の損失率等を勘案するとサブプライムローン関連資産に比べて下落幅は小さいとみられる。邦銀大手の場合、景気減速がゆるやかなものにとどまるとの前提のもとで、同損失は最大でも各行の業務純益の1-2割程度にとどまるとスタンダード&プアーズはみている。

*リポート「国内大手行の海外リスク資産--信用力への影響は現状限定的も、景気後退の影響に注意が必要」の全文はS&Pの日本語情報サービス商品に本日、掲載されます。情報商品の詳細、または個別リポートのご購入については、営業・クライアントサービス(電話03-4550-8711、Eメール:sales_japan@standardandpoors.com)まで。

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